RS-232で人が死ぬ

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人が死ぬことはマレだという阿呆がいます。そういう人はヒヤリハットのピラミッドの話を知らないんでしょう。


重大災害はちょっとした災害300回に1回くらいの割合で生じるのです。


これはハインリッヒの法則と呼ばれますが、統計です。なので、当たり前の対策を当たり前に実施しておれば、割合をもっと減らすことができるのです。


逆に対策しなければ、もっと高い割合で重大災害が発生します。法則だから仕方がないと云う人のことは無視しましょう。



さて、PCの周辺インターフェースではFG(フレームグラウンド)とSG(シグナルグラウンド)が短絡されていません。3芯コンセントのアース線がぶらぶらしたままで使われるのが普通だとしたら、それは危険のシグナルです。


具体的に書きましょう。


PCと別の装置をごく普通のRS-232Cケーブルで接続し、相手の装置が3芯コンセントでアースされているとします。このときPCのアースが接続されていないと、感電の可能性があります。PCの金属部分に触れたときに感電の可能性があります。また、不安定な電位差のために、機器の故障の可能性が高まります。


両者が同一系統の電源(おなじタップ)であればほぼ大丈夫だなどという人がいますが、それは無責任な発言です。「制限速度40キロなら60キロくらいで走っても大丈夫」などという無責任な発言と同類かそれ以下です。あるいは「俺は20年この仕事をやっているが、この接続で感電事故を起こしたことはないし聞いたことも無い」などというのもまた無責任な発言です。自分の無知と不勉強を自慢するような人の云う事は無視しましょう。


条件を整理しましょう。安全管理の責任者に伝えてください。



  • PCは3芯コンセントだがアースが接続されていない

  • RS232Cで別の装置と接続している

  • 別の装置は3芯コンセントでアース接続されている

  • 別の装置のSGとFGが短絡されている(回路図なんかなくてもテスターですぐに調べることができます)


補足しておきます。



  • PCがバッテリ駆動なら問題ありません。

  • ACアダプタでも同じ問題が生じます。

  • 2芯コンセントだからといってアースの必要がないと考えるのは危険です。


しょっちゅうPCの電源部分が故障するオフィス、というのはしばしばみかける風景です。そんな現場では、アース線を接続するという常識が守られていません。それは、ヘルメットをせずにビルの建設工事をしているのと同じ、パっと見てわかる危険な現場です。


にもかかわらず、PCメーカや、大塚商会のような代理店にクレームを付ける風景が見受けられます。嘆かわしい。