ハダカの王様の話、ご存知ですか?
REシリーズ。今回は番外編です。
あなたの会社のシステムはこんなにフクザツです。
このままでは年間コストが経営資源を圧迫するでしょう。
今後の改修にも多大な費用がかかります。
つまりTOCを改善できる余地があるということです。
そんなことを役員の耳元でささやくのです。
ちなみにこのフクザツ性を測るツールは、
XXX大学のYYY教授のZZZ理論を元に、
インドのIT企業が開発して、
狭山の企業がライセンスを持っている技術を
当社が独占して製品化しております。
最後はこう来ます。
このフクザツ性を40%削減し、
TOCを著しく改善できるのは、
当社のレトロフィットチームに以外にありません。
ぜひご検討を。
以下の記事を見てそんな話を思い出しました。
富士通,ソフトの複雑さを表す指標を開発
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081007/159296/?ST=mono
インパクトスケール値の高い上位20%のプログラムで,不具合のうちの76%が発生していることが分かった。このことから,複雑だと分かっているプログラムに対してはテストを強化するなどの対策を取れる。
さらに思い出したのは、これです。
システムのアーキテクチャを分析するツールが登場,構造の安定性やモジュール間の依存関係を計測可能
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070713/135977/?ST=embedded
たぶん、これらのツールでフクザツ性を評価できたとしても、そのフクザツ性を解消するための人月は、取り除かれるフクザツ性と比例関係にならないことでしょう。
また担当する技術者のマッチングも大きく影響するはずです。
分かりやすい例としては、そのシステムを作った本人ならなんとなく簡単に改修できるが、赤の他人ならREするだけでかなりの期間を浪費することになるというものです。
いろいろしがらみがあって作った本人がいちばんベストな方法を選択できるわけでないでしょうが、まあそういうことです。
客観的な複雑性にどれほど意味があるのか気になるところです。
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