JUDEコミュニティ版が使い物にならない理由

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未だにJUDEを知らない人がいてびっくりします。



作った図を商用利用も可能、つまり仕事でバンバン使っても良いコミュニティ版ですが、実は使い物になりません。

最大の理由は、JUDEで書いた図をWORD文書やEXCELのシートに貼り付けるとPNGやJPEGの絵になってしまうからです。*1



素材になるUML図をJUDEで描いて、仕上げにOffice文書へ貼り付けるという、『描きっぱなし』には問題ないでしょう。


ですが、後工程で仕様書を元に、試験が必要な箇所を議論したり実装上の問題点を調査したりするのであれば、役に立ちません。



絵を貼り付けただけの仕様書がどれくらい役に立たないかについて、説明が必要でしょうか。



  • ケンサクできない

  • 再編集できない


ケンサクできないということは、リファレンスとしては全く使えないということです。AAで罫線を引いたRFCのようなテキストファイルの方が、百万倍役に立つことでしょう。


再編集できないので、素材になるJUDEファイルと、Office文書をニコイチで管理することになります。そんな紐付け関係は引継ぎ1回で失われるでしょう。



絵をOCRしたらいいじゃないかと言う人がいますが、網目つけたり色で塗りつぶしたり矢印をはさんで2行に渡る説明などはバラバラになります。




使われる目的があいまいな資料ほど厄介なものはありません。少し読んでみれば、その資料が役に立つかどうか分かります。


その資料が何のために書かれ、どのようなプロセスを経て書かれたかが先頭2ページに書いてあるからです。


そういう導入部すらない資料は、ただの自己満足か水増し請求のために書かれた資料で、尻を拭くくらいにしか使えません。



ちゃんとした資料を書ける連中かどうかを簡単に見分ける方法があります。検索を使っているかどうかです。


grepはソースツリー全体にかけているかどうか(最初から対象を絞るならgrepなんか要りません)。


過去の仕様書を検索する癖が付いているかどうか。



もっとも手軽な目安はAcrobatReaderの高度な検索を目の前で使わせてみることです。使い方を知らない人はまともな資料は書けないと考えて差し支えないでしょう。


知らないということはPDFで数十ページ~数百ページの仕様書やマニュアルを読んだことがないのですから、書けるわけがありません。



分厚い仕様書は読んだことないが、そこそこのページ数の仕様書はいつも書いている!と胸を張る人がいます。



書けるのは誰でも書けます。小学生だって世界の終わりをよげんの書に書けるんですから。


問題はナカミです。「まともな資料は書けない」と言っているのです。



というわけで、JUDEはプロフェッショナル版をお使いください。高いと思うならVISIOをどうぞ。




Microsoft Office Visio Standard 2007

Microsoft Office Visio Standard 2007





リンク:


商用プロジェクトにおいて、無償版のJUDE/Communityを使用しても問題ないでしょうか?


http://jude.change-vision.com/jude-web/support/licensefaq.html#1




*1:Professional版はEMFの貼り付けに対応しています。