IPAってつくづく"ウザイ"ですよね。一言多いというかなんというか。
「企業も現場のエンジニアのことを考えて」――IPA渡辺氏
http://www.atmarkit.co.jp/news/200806/18/ivia.html
この方、スライドに「開発の勘所」とか良く書けますよね。大した度胸です。
渡辺氏はOKI通信システムで約20年、現場のエンジニアとして業務を行ってきており、現在はSEPGとしてプロセス改善に携わる傍ら、IPAで組み込みスキル標準(ETSS)に関わっているという。
ETSSが現場でどういう風に使われているかというと、
エンジニアの部品化
この一言に尽きます。例えば、業務を改善するために非常に便利なツールを作ったとします。馬鹿な経験が浅い管理者は、業務から逸脱した作業(契約外の作業はとにかくインペイ!)なので上には隠蔽します。なので、この現場の便利屋さんのETSSのスキルシートには、perlやrubyのスクリプティング能力や、開発現場での生産性向上のための問題解決能力は一切表現されません。
阿呆な実直な管理者はこの人の能力をETSSという、使い物にならない定規で測って、上に報告するわけです。
すると、現実には似ても似つかないスキルを持ったどこかのトーヘンボクと同じ程度のスキルしか持っていないと判定されるわけです。
エンジニアを生かすには、その人の個性を引き出すの一点しかありません。
ETSSは字面では、ばら色のことが書いてあります。個性を測るとか何とか。
しかし実態として、阿呆が管理者を占めているわけですから、スキルを平準化するための道具としてしか使われません。
ETSSのスキルシートを埋めたら、いびつなグラフが出てくるのが当然だと私は思います。
それは暗に
特定分野のスペシャリスト
を示します。
ですが、多くの口入屋の阿呆な派遣などの事務的な管理者は
一般的・常識的な能力に欠ける
と一刀両断です。前者なら飛び道具として、数倍~10倍の単価で売り込めますが、後者ならペーペーの新入社員程度の扱いになってしまいます。
ETSSのような役に立たない定規は、公共事業のような仕事では良いかもしれませんが、日本のすり合わせ技術現場では邪魔でしかありません。
# まぁOKIさん出身の発想ならわからないでもないですよねぇ
# 仕事を出す側の論理だけでしょうから
# 発注側に現場の技術者がホンネを語ると信じている楽天家さんなのかもね
エンジニア、つまり人間のスキルを定規で測れるわけがないのです。
ETSSの行き着く先は、製造現場の日雇い派遣と同じ道ですよ。
交換可能なエンジニア。
ETSSという悪魔のツールを作った連中の名前を私は決して忘れません。
いいですか、あるエンジニアの経験は他の誰でも置換不可能なのです。なので複数のエンジニアの組み合わせは公倍数で考えなければなりません。
ETSSのような定規は最大公約数で、大事なところを切り落としてしまいます。個性の部分です。
人間のよさというのは他人と違うところを評価・伸ばすことが肝要です。他人と同じように振舞うことを強要されて、創造的な仕事はできません。創造的な仕事を一切しないでよいのなら、つまりそれは機械化人間ですが、ETSSを重宝がって使っていれば宜しい。
ただし、他の口入屋もみんな同じようにETSSをスキルの平準化に利用しますからね、安値叩き合いになるのは目に見えています。
なるほどETSSは、日本のエンジニアの価値を引き下げて国際競争力を向上させる目的には最適ですね!
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