管理ボケの罠

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ピラミッド構造で仕事した経験がないと分からないかもしれません。



クラッシュアンドビルドの権化のような若々しいやり手社員が、管理ボケしていく過程には決まったパターンがあるようでした。


私のようにその後、いろんな現場を渡り歩くようになった者にとっては、出会う人々がみなフラッシュ撮影された、変態の瞬間を写した連続写真のように見えることがあります。


今日はそのスライド写真から1枚取り出してランプにかざしてみることにしましょう。



管理ボケの典型は、周辺に対して



どうしてこんな簡単なことがコイツにはできないのか


俺が若かった頃は・・・


俺は戦場のような現場で仕事を覚えたから・・・


俺は立場をわきまえて何も言わないし手も出さないのがむずがゆい



というようなことを思うことから始まります。それ自体は事実かもしれず、思うことは自由なのですが。


管理ボケしていないおっさんやおばさんは、若手の中に溶け込んで多少加齢臭で煙たがられつつもワイガヤやってます。



偉いおっさんの時給は高いのでそんなことするべきじゃないと言う人が居ますが、それならいっぺんに3人4人の若手にパパパっと適切な『お言葉』を投げれば宜しい。


その程度のことができないということは、その程度の指導力と言うことです。



言い尽くされて言い古されたコトバでしょうが、有能な技術者が有能な管理者になれるとはかぎらないということかもしれません。


マヌケな技術者が跳びぬけて優秀なプロジェクトを率いていることはフツウにあります。彼らが法外な報酬をもらうことに誰も異論は無いはず。




それもまた、人の行く裏に花道あり、ということではないのでしょうか。人間社会の多様性はそのために必要なのです。