組み込み以前

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組み込みと非組み込みを分けて考えるからおかしくなるのです。



計算機の基礎(ブール代数と論理回路)が分かっていれば、(みなさんが言う)組み込み特有の問題というのは、半分くらい分かっているようなものではないでしょうか。


残り半分の半分は、プロセッサに関する知識でしょう。演算、メモリ、割り込み、キャッシュ・・・・


残りがOSとそれより上に関係する知識です。これは組み込み・非組み込みで本来差はありませんが、非組み込みが世界のすべてだと思い込んでいる方々には越えられない壁になるのかもしれません。


さらにエンディアン問題や、開発ツールの壁があります。どんなにダダをこねてもLinuxでVisualStudioのIDEは使えません。今はまだ。




評価用ボードを買ってきて、用意されたツールでクロス開発するだけなら、誰にでもできるというわけです。


ですが、自分でLEDを追加配線したり、拡張ボードを用意することはできないのです。


ハード屋さんに頼めば適当に作ってくれるでしょうが、それが最初に作りたいシステムの要件を満たすかどうかは、ソフト屋が持っているシステム全体の知識に依存します。


# 家のリフォームを予備知識なしで依頼して、工務店の言うなりになることを思い起こしてください



システム設計というのはソフトでもハードでもない設計手法が必要なのだと思います。ソフトもハードも実装経験がなくても良いシステム設計は可能だと思います。ただしそれには相当量の知識と情報の裏づけが前提となるでしょう。一夜漬けでなんとかなるなら、世のデスマはもっと減ることでしょう。



そもそも組み込みが分からないということの半分は計算機の基礎が分かっていないだけのことだと思います。残りはOSごとの特有の問題ハウツーでしょう。


仮想メモリやスタック、レジスタ、割り込みの概要などというイロハのイを分かっていないのは、致命的というかお先真っ暗です。変数とメモリの区別が付いていない人は組み込み以前と言わざるを得ません。そういう人はいずれ非組み込みの仕事でも低い壁にぶつかって、立ち往生するのです。



組み込みネット


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